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2020-03-04

[スタッフ通信]ラッピングの原点

こんにちは。
okurimono専属ラッピングコーディネーターの志賀です。

今回はまずラッピングの原点についてお話します。

ラッピングの原点

今回ラッピングに関するブログの内容を考えていたところ、気になったのはラッピングの原点についてでした。
そこで日本の包みの原点について調べてみると、時代は奈良時代まで遡り、やはり包むものとして代表的な風呂敷の歴史から始まっていました。
歴史のはじまりは一枚の布、現存するもので最古の包みというと正倉院蔵の御物を包んだ収納専用包みだそうです。その包み方は一番シンプルな平包み。
ですが包むものを想定して設計されおり、品物の名称も墨書されているようです。
どれほど大切にしたいものだったのか伝わってきますね。

風呂敷と呼ばれるまで

上記であげたことが風呂敷の原点になるのですが、その呼び名は「ツツミ」や「平包み」などさまざまあったようです。
ではなぜ風呂敷と呼ばれるようになったのか。

それはその名の通り室町時代にお風呂で使われ始めたからだそうです。大名たちが大勢で入浴する際に、脱いだ衣服を他者のものと取り間違えないよう家紋のついた布で包み、湯上りにはその布の上で身づくろいをしていたようです。
江戸時代に入っても「平包み」や「ふろしき包み」など呼び方はさまざまあったようですが、生活様式の変化につれ庶民のあいだで銭湯に通うことが一般的になったことで風呂敷を使う機会が増え、さらにはお伊勢参りや日光詣といった旅行が流行ったことで、風呂敷は旅行用カバンとしても広く使われるようになったようです。
昔の日本絵画や浮世絵など注目して見てみると風呂敷はよく出てきていますよね。

こうして次第に人々に馴染んでゆき「ツツミ」「平包み」「ふろしき包み」などの呼び名は、いつからか総じて「風呂敷」と呼ばれるようになったということですね。

包みのマナー

日本の包みの原点が風呂敷であることがわかったところで、
次に包み方のマナーはいつできたのでしょうか。

現代の贈り物にも慶事・弔事という分類がありますよね。
御祝いごとや御礼・挨拶など喜ばしいことは慶事、お悔やみごとは弔事とされていますが、ラッピングする際にも慶事・弔事のマナーがあります。

●慶事の場合、とじ口が右側の紙が上に被さっている状態の右包み
●弔事の場合、とじ口が左側の紙が上に被さっている状態の左包み

このような包みの作法は一体いつから始まったのかというと、奈良時代西暦719年(養老三年)に衣服令で「壬戌初令天下百姓右襟」と定められたことによるものです。
簡単に説明すると、「着物は右を前にして着てください」と義務付けられたということ。
この衣服令は庶民と高貴な人を見分けるために定められたという説があり、
庶民も亡くなったときだけは、高貴な人と同じ格好で送ってあげようということから
亡くなった方の着物は左を前にするという風習が根付き、いつしか死をイメージさせるため縁起の悪いことと認識されるようになっていったようです。

こういった風習により贈り物を包む際にも、慶事は右包み・弔事は左包みということがマナーとして定着していったようですね。

今回はラッピングの原点ということで、包みとマナーの歴史について少しお話いたしました。
私は普段からラッピングに関わってきましたが、ラッピングの原点についてここまで深く調べたことがありませんでした。
今回改めて奈良時代から約1300年前から包むということが人々の生活に根付いてきたということに驚きました。
個人的には現存する最古の包みが大切なものを包むためのものだったというのも、包むという行為が大切なものを守り収納し、または美しく飾るという現代と変わりない理由であることがラッピングの大切さそのものだなと感じました。
まだまだラッピングに関する知識を身につけていきたいと思います。

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